近年、世代を問わず、若者を使いつぶす「ブラック企業」の問題に対する関心が高まっていると思います。
そのような中、NPOや労働組合、弁護士など、労働問題に関わる団体や個人が中心となって組織している「ブラック企業対策プロジェクト」から、医療・福祉分野で働くソーシャルワーカー向けに、相談者が抱える労働問題に気づき、対処する際に活用できる冊子が無料で配布されています。
「ソーシャルワーカーのための労働相談ハンドブック -ブラック企業被害を救済するために」 冊子はこちらからダウンロード可能です → http://bktp.org/downloads
社会に出て間もない若者は優れた職業能力が身についておらず、雇われている企業に対しては弱い立場にあります。企業から被害を受けたとしても弱い立場であるがゆえに「ブラック企業」のような企業に対してさえも泣き寝入りしがちで、労働相談の窓口へは行かず、体に変調をきたした後に医療機関や福祉機関へ最初につながることが現に多々あります。
医療機関や福祉機関が、労働問題を抱えた若者と関わる最初の機関となる可能性は高く、そのような機関で働くソーシャルワーカーが相談者を守るため労働問題に関する知識や対処法を知っておくことは、今後ますます重要になってくると思います。
本冊子の中では、ソーシャルワーカーは仕事と病気は大きく関係しているという視点を持つことが大事で、問題を把握するために「仕事」「職歴」についてどのような内容を聞き取れば良いのか、どういった対応が可能で、相談窓口はどういった機関があるのか、など実践的な内容を多く含んでいます。
医療機関、福祉機関で働くソーシャルワーカーが労働問題を知り、その対処法を学び実践することは、相談者を救い、また「ブラック企業」被害を減らすための大きな力になり得ますので、各職場に1冊は置いておいてもよいのではないでしょうか。
Categories: コラム
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