働くということは、私たちの日々の生活を成り立たせ、個人が成長していくためにも大切な営みですが、様々な悩みを生み出す原因もまた働くことである場合が非常に多いです。
人間関係の悪化、仕事の適性の有無、モチベーション維持、過重労働など、働くことから生じる悩みは多くありますが、明確な答えがある場合は少なく、他者との関わりの中で働いていることもあり、その解決も一筋縄ではいかないことが多々あります。
それに対して、今の若者は“働く”ことに対してどのような考えを持っているのでしょうか?
「平成24年度 子ども若者白書」の中では、特集として15歳~29歳の若者を対象とした、仕事観や将来像についての調査結果が載せられています。 http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h24honpenpdf/index_pdf.html
回答者の8割近くが「働くことに関する不安がある」と回答した項目は以下の6つです。
「きちんと仕事ができるか」 ⇒ 80.7% 「働く先での人間関係がうまくいくか」 ⇒ 79.0% 「老後の年金はどうなるか」 ⇒ 81.5% 「十分な収入が得られるか」 ⇒ 82.9% 「社会の景気動向はどうか」 ⇒ 80.4% 「そもそも就職できるのか、仕事を続けられるのか」 ⇒ 79.6%
その一方で、そもそも働くことの悩みを誰にも相談していない、という若者が4割近くいるという結果もあります。若者にとって働くということは未知の領域である場合が多く、そもそも上記のような大きなテーマを1人で考えること自体が適切でないこともあります。
働く、と一言で言っても、様々な業界や職種があり、また同じ業界や職種であっても働き方も違えば共に働く人も違います。つまり、人によって働くことから得る経験が大きく違っているということが言えると思います。
前述のような6つの悩みは、多くの若者が一度は感じたことがあると思います。 しかしその解決は容易ではないため、自分一人で考えることが適切な解決に結びつかないことも多々あります。そのような時に大事なことは、他の人はどのようにして悩みの解決を図っているのかを知ることだと思います。まったく同じ悩みを抱えていないとしても、違った経験をしている人からは、自分が思ってもいなかった意見を得られる可能性は十分にあります。
実際に、調査結果の中では働くことの悩みを相談した結果として以下の4つの点で役立ったという結果があります。
「自分の考え方が広がった」 ⇒ 68.2% 「自分の考えや気持ちの整理がついた」 ⇒ 60.0% 「自分の決断の決め手になった」 ⇒ 48.0% 「就職先を選ぶこと、働き続けることの参考になった」 ⇒ 61.4%
働く中では必ずと言ってよいほど悩みが出てきます。 そして、その悩みを解決できるかどうかが、今の仕事の満足度にも影響すると思います。
今の仕事をより良くするためにも、抱える悩みや不安を誰かに語ってみる、というのはすぐにでも取り組める一つの手段になるのではないでしょうか。
Categories: コラム
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