皆さんこんにちは!
先日、”はたらくライブラリーvol.3”を開催しました。
《はたらくライブラリー》とは、様々な働き方を実践しているゲストからインタビュー形式で話を聞きつつ、同時にゲストとの交流も図ることが出来るイベントです。
今回のゲストは「元マーケティング会社の公務員」武田健太さんと「家電ソロギタリスト」北田陽亮さんのおふたり。2人とも不思議な肩書をお持ちですが、それぞれどんなお仕事をされているのでしょうか、ということでまずは簡単に自己紹介。
武田さんは、大学卒業後、創設5年で東証一部に上場したベンチャー企業から食品系商社での仕事を経て、海の見える街で社会課題の解決に関わる仕事がしたいと、5年ほど前に和歌山市に移住され、現在和歌山市役所で勤務されているという、公務員としては異例の経歴。
一方、北田さんは大学卒業後、新卒採用として「アリデン(2011年に関西ケーズデンキと合併)」に入社されました。大学時代から、アコーステックギターの活動を続けられてきた北田さんが入社を決めたきっかけは、当時の採用担当の方の「やりたいことはずっと続けたらいい」という言葉。この言葉に惹かれた北田さんは、就職活動の際、この会社一本で採用面接を受けられ、入社。現在もお仕事の傍ら、セミプロとしてライブハウス等でソロギターの活動も続けられているとのこと。
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本日は、「はたらくことにまつわるキーワード」を事前に2つずついただき、そのキーワードをベースにトークセッションを進めていきます。
まず、「成長」というキーワードを挙げられたのは、北田さん。
はたらく中で商品知識一つとってもたくさん学べることがある。はたらくことを通じて「死ぬ時に自分が何をやってきたかを残せるようになりたい」との想いからこのキーワードを挙げられた、とのこと。
同じキーワードについて武田さんに聞いてみたところ、始めの会社に勤めていた時は、会社の業績は常に成長。ただ、自分自身を見つめてみた際に、「何のために成長しているのか」「何のために働いているのか」が見えなかった。と言います。
一方、そんな武田さんが挙げてくださったキーワードは「定年退職の向こう側」。学生時代のニュータウン調査の中で、生きがいが見つからないという定年退職後の人々に出会い、仕事だけじゃなく、暮らしや人生も含めた自分自身が生きていく先を見つめていきたいと話されました。この点については、北田さんも身軽になったときにやってみたいこととして、今やっているソロギターの活動をもっと本格的にしていくことや、今2歳半の息子さんがいることから、子どものためになにかしていきたい、などの「定年」というほどの先ではなくても、今の仕事の先にある夢について、語られていました。
次に取り上げたのが、今までのポジティブなキーワードと真逆のように聞こえる「ストレス」というキーワード。これを挙げてくださったのは北田さん。接客業という仕事上、様々な人と接することになりますが、中には重度のクレーマーのような方もおり、職場内部で担当する職員を調整したりしながら乗り越えているそうですが、やはり気持ち的に滅入ることもあり、仕事と切っても切り離せないキーワードであると言います。
最後に残ったのは、某有名バスケ漫画で聞いたことのあるようなフレーズ、「あきらめたらそこで試合終了ですよ。」
このキーワードを挙げられた武田さんは、たくさんのことを諦めてきたが、自分が大切にしていることはほんの少しでも諦めない生き方・働き方をしていきたいと述べられていました。
この点については、今まで仕事も音楽活動も続けられてきた北田さんも強く同意されている様子でした。
お二人とも自身の経験に基づいたお話に、終了後、会場は拍手に包まれました。
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ここからはゲストを囲んでの交流会と、定番のフリップトークへ。
今回は、「皆さんに聞いてみたいこと」をテーマにそれぞれフリップボードに記載していただき、そこで挙がったテーマをベースに交流を進めていきます。
皆さんから出てきたテーマはこちら。
複数人から出てきたのが人間関係にまつわるテーマ。
「職場での人間関係は自分の中ではどういう扱い?」という質問。このテーマを出してくださった方は、今の職場は人間関係の割り切りがしっかりしている(職場で食事に行く機会が年に1回など)ことに違和感があるとのことでした。
この質問に対しては、「自分の職場も同じような状況であるが、同じ法人の別の事務職の若手だけで定期的に飲みに行く機会を作っている」「就職した際は余り交流がなかったが、徐々に関係を作っていき、今での多職種で集まって毎日ランチをとるようになった」などの意見もあり、職場でも交流の機会を作ろうとしているという意見が複数の方から得られました。
また、実際に4月から新しい仕事を探さなければいけないという方からは、①4月からとりあえず働ける場所を探す、②この機会に手に職を付けられるよう職業訓練などに行く のどちらが良いか参加者の意見を聞いてみたいとの話題。
参加者に手を上げていただいたところ、意外にも1:8で②に意見が固まるという結果に。
①を選んだ方からは、特にこれをしたいという仕事がないのであれば、仕事に重きを置くよりも、プライベートでしたいことを中心に職を選ぶ方が人生が充実するのではないか、という意見。
一方②を選んだ方からは、このタイミングで②の考えが出てくるのは、自分が今その選択肢を必要としているからではないか、という意見が寄せられ、このテーマを挙げられた参加者からは、一人で悩んでいるだけでは視界が狭くなっていたが、色々な人の意見が聞け、とても参考になったとの声をいただきました。
一方、「キャリアアップしたいですか。」というテーマを挙げられた方は、今の仕事をずっと続けることで、自然と役職があがっていくことに対する不安の声が。
この意見に対しても、2つの見解が寄せられ、「キャリアアップしたい」という方からは、「ゲーム感覚ではないが、役職が当たっていくのは嬉しい。周りからも認められていると感じる」という意見や、「できる仕事の幅が広がっていくことから、やりがいにつながる」という意見。一方、「キャリアアップしたくない」という方からは、「役職に就くことで組織に縛られ、黒でも白と言わなければいけないときがくるのではないか。それなら現場で自分が本当にしたいと思える価値観で仕事をしていきたい。」という意見が寄せられました。
それ意外にも様々なテーマが寄せられ、笑いも交えながら充実した交流の時間になりました。
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楽しい時間もつかの間、イベントは名残惜しくも終了の時間へ。
参加いただいた皆さんからは「働くことに対しての考え方など、色んな人の意見に触れることができて良かったです。」「参加者同士の交流で気づくことがたくさんありました」などのお声をいただき、“はたらくライブラリー”の場を開催することで、はたらくことに対する気付きに少しでもつなげることができた様子が伺えました。
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今年度3回に渡り開催した“はたらくライブラリー”。
和歌山市の「平成28年度わかやまの底力・市民提案実施事業」の採択により開催した事業となりますので、いったんは今回で終了。
ただ、今後も自主事業としてこのような交流の機会を作っていければと考えておりますので、その際は改めてのご参加、お待ちしております!!
Categories: 活動報告
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